PROLOGUE-4 困惑アムネシア!

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図書室

クロウリーやはり、ない。
世界地図どころか、有史以来どこにも
貴方の出身地の名前は見当たりません。
貴方、本当にそこから来たんですか?
嘘をついてるんじゃないでしょうね?
こうなってくると貴方がなんらかの
トラブルで別の惑星……あるいは異世界から招集された
可能性が出てきましたね。
ユウ[1] 宇宙人!?
[2] 異世界!?
クロウリー貴方、ここへ来るときに持っていたものなどは?
身分証明になるような、魔導車免許証とか
靴の片方とか……見るからに手ぶらですけど。
ユウ[1] そういえば財布もスマホもない
[2] 見たまんま手ぶらです
クロウリー困りましたねえ。
魔法を使えない者をこの学園に
置いておくわけにはいかない。
しかし保護者に連絡もつかない無一文の若者を
放り出すのは教育者として非常に胸が痛みます。
私、優しいので。
う~ん…………そうだ!
学園内に今は使われていない建物があります。
昔、寮として使われていた建物なので
掃除すれば寝泊まりぐらいはできるはずです。
そこであれば、しばらく宿として
貸し出して差し上げましょう!
その間に貴方が元いた場所に
帰れる方法を探るのです。
あ~なんて優しいんでしょう、私!
教育者の鑑ですね。
では善は急げです。寮へ向かいましょう。
少し古いですが、趣のある建物ですよ。

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