| リドル | ──『首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)』!! |
| グリム | ふぎゃっ!?なんじゃこりゃ!? |
| リドル | ハートの女王の法律・第23条 『祭典の場に猫を連れ込んではならない』 猫であるキミの乱入は重大な法律(ルール)違反だ。 即刻退場してもらおうか。 |
| グリム | オレ様は猫でもねぇ~っ!! こんな首輪すぐに燃やして…… あ、あれ?炎が出ねぇんだゾ! |
| リドル | ふん!ボクがその首輪を外すまでキミは 魔法を使えない。ただの猫同然さ。 |
| グリム | に、にゃにー!? オレ様はペットじゃねーんだゾ! |
| リドル | 心配しなくてもキミみたいなペット こっちから願い下げだ。 ま、学園からつまみ出される頃には外れてるよ。 |
| アズール | いや~、相変わらず素晴らしいですね。どんな魔法 でも封じてしまう、リドルさんのユニーク魔法。 絶対に欲しい……じゃなくて。 僕なら絶対にかけられたくありません。 |
| クロウリー | どうにかしてください! 貴方の使い魔でしょう!? しっかり躾を…………え?貴方のじゃない? |
| ユウ | [1] 見知らぬケモノです [2] さっきから何度も言ってるじゃないですか! |
| クロウリー | ……そ、そうでしたっけ? ごほん!では、学園外に放り出しておきましょう。 鍋にしたりはしません。私、優しいので。 誰かお願いします。 |
| グリム | ぎにゃー!離すんだゾ! オレ様は……絶対、絶対! 大魔法士になってやるんだゾー……! |
| ユウ | [1] なんか、ちょっとかわいそう [2] なんであんなに必死なんだろう |
| クロウリー | 少々予定外のトラブルはありましたが 入学式はこれにて閉会です。 各寮長は新入生をつれて寮へ戻ってください。 ……ん?そういえば、ディアソムニア寮、寮長の ドラコニアくんの姿が見えないようですが…… |
| 獅子の耳を持つ男 | アイツがいないのはいつものことだろ? |
| ターバンの男 | あれ?もしかして誰も式のこと伝えてないのか? |
| 美しい男 | そんなに言うならアンタが伝えてやれば よかったじゃない。 |
| ターバンの男 | うーん。でもオレ、アイツのこと あんま知らないんだよなー。 |
| 生徒A | ドラコニアって…… まさか“あの”マレウス・ドラコニア? |
| 生徒B | この学校に通ってるってマジだったのかよ。 |
| 生徒C | 怖えぇ……。 |
| 老人口調の男 | ──おお、やはり。もしやと思って来てみたが マレウスは来ておらなんだか。 “また”式典の知らせが 届いていなかったとみえる。 |
| アズール | 申しわけありません。 決して仲間はずれにしたわけじゃないんですよ。 |
| リドル | どうも彼には声をかけづらいオーラがあるんだよね。 |
| 老人口調の男 | まあよい。ディアソムニア寮の者はわしに付いてくる がいい。……あやつ、拗ねていなければ良いが…… |
| クロウリー | ──さて、ユウさん。 大変残念なことですが…… 貴方には、この学園から出て行ってもらわねばなりません。 魔法の力を持たない者をこの学園へ 入学させるわけにはいかない。 心配はいりません。闇の鏡がすぐに 故郷へ送り返してくれるでしょう。 さあ、扉の中へ。強く故郷のことを念じて……… |
| ユウ | [1] ほっ…………… [2] 長い夢だった…… |
| クロウリー | さあ闇の鏡よ! この者をあるべき場所へ導きたまえ! |
| 闇の鏡 | ……………… |
| クロウリー | ゴ、ゴホン……もう一度。 闇の鏡よ!この者を…… |
| 闇の鏡 | どこにもない…… |
| クロウリー | え? |
| 闇の鏡 | この者のあるべき場所は この世界のどこにも無い…… 無である。 |
| クロウリー | なんですって?そんなこと有り得ない! ああ、もう今日は有り得ないのオンパレードです。 |
| 闇の鏡 | ……………… |
| クロウリー | 私が学園長になってから、こんなことは初めてで どうしていいか……。 そもそも貴方どこの国から来たんです? |
| ユウ | 実は………… |
| クロウリー | ……聞いたことのない地名ですね。 私は世界中からやってきた生徒の出身地は全て把握 していますが、そんな地名は聞いたことがない。 一度図書館で調べてみましょう。 |
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