【ストーリー】7-227 着陸デスティネーション!

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デスティネーション destination:行き先、目的地

夢の回廊


オルト
霊素シグナル・トラッキング成功。
指定された座標へ到着しました。

レオナ
……っん……ここは?

シルバー
どうやらナイトレイブンカレッジのようだ。
 

廊下


オルト
レオナ・キングスカラーさん。調子はどう?今まで
何人か、気分が悪くなっちゃった人もいたんだけど。

レオナ
はっ、この程度で酔う惰弱なヤツがいるのか?
そっちのほうに驚きだぜ。
くだらねぇ気遣いは不要だ。
さっさと仕事を終わらせるぞ。
で? この夢で叩き起こす草食動物はどいつだ。

グリム
くんくん……さっきから漂ってる、
肉が焼けるウマそうなニオイ……
大食堂の日替わりランチはハンバーグに
間違いねぇんだゾ!
たっぷりのデミグラスソースに、
ぷりぷりのマッシュルーム。
そしてじゅわっと広がる肉汁のハーモニー……
オレ様、もう我慢できねぇ〜〜!
ふなぁ〜〜〜!!!
セベク
セベク
こら、グリム!?
食事の前にまず夢の主を……行ってしまった。

レオナ
チッ……おい、ユウ。
毛玉の手綱くらいしっかり握っとけ!
▶️ お昼休みはいつもこうだよ……
▶️ グリムが我慢できないのもわかる

オルト
ふふっ。学園に編入する前から、昼休みになると
中庭や校舎を走り抜けていくグリムさんと
それを追いかけるユウさんのこと、
たまに見かけてたよ。
夢だけど、なんだか日常が戻ってきた感じがするね。
ランチの時間なら学園の生徒が大食堂に集まっている
だろうし、夢の主を捜すには絶好の場所だ。
みんなで大食堂に行ってみよう。

シルバー
……そうだな。グリムでなくても、
空腹が刺激される良い匂いだ。
それに、なんだか日常が戻ってきたようで、嬉
しくも懐かしくもある。……まだ夢の中だが。
昼食の時間であれば、かなりの数の生徒たちが
大食堂に集まっているだろう。
夢の主もそこにいるかもしれない。
グリムを追っていってみよう。

オルト
そうだ!ランチの時間なら、寮服を着ているのは
変だね。各自制服に着替えておいて!

大食堂


オルト
あ、グリムさんを見つけたよ。
ランチの列に並んでるみたい。
セベク
セベク
しかも先頭に……。
なんという食い意地だ。おい、グリ……
スカラビア
寮生A
おい、テメェ!
誰の許しを得て列の先頭に並んでやがる。
スカラビア
寮生B
大食堂は俺たちスカラビアの”シマ”だ。
他寮生は後ろに行け!

グリム
はぁ?
なんでオレ様が後ろに並ばねぇといけねーんだ。
大食堂の列は、早くきた者順なんだゾ!
スカラビア
寮生A
聞こえなかったか?ここはスカラビアが
仕切ってるシマだっつってんだよ。
スカラビア
寮生B
“序列”はキッチリ守ってもらおうか。

グリム
いやなんだゾ!
“シマ”とか”ジョレツ”とかわけわかんねぇ。
誰がなんと言おうが、最初に
ハンバーグランチをいただくのはオレ様だ〜〜ッ!

レオナ
……はぁ。
あの毛玉、さっそくトラブルを起こしていやがる。

シルバー
夢の主を見つける前に揉め事は避けたい。
止めに入るぞ!

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