【ストーリー】2-2 オレが素晴らしいからだな!【願いのランタン】

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図書室 – エントランスホール –

デュース
デュース
学園長の許可も取れたことだし、始めましょう!
ローズハート寮長、何から着手しますか?

リドル
学園長が連絡はしてくれたけれど、実際に物資が
届き始めるまでには少し時間がかかるはず。
今ここにあるものだけでできることから
終わらせていこう。
日付が変わるまでは半日近くあるけれど、
時間配分には気をつけないといけないしね。

カリム
かくれんぼなら今すぐできるんじゃねーか?
デュース
デュース
掃除もできますよ。箒を探してたときに、
バケツやモップなんかも見つけたんで。
ジャック
ジャック
んじゃ掃除の次は運動だな。いつ誰が来ても
いいように、窓の外にも意識を払って……
???お前たち!!
うわあ!
バルガスはっはっは! また驚かせてしまったか?

カリム
おう、すっげえビックリしたぜ。
ジャック
ジャック
ああ……まさか箒を使わずに、
自力で壁をよじ登ってくるなんてな。
バルガス『塔の姫』の逸話に登場する盗人は、両手に持った
矢を壁に突き立てながら塔を登り切ったそうだ。
だが見ろ。オレ様は、この肉体のみで
お前たちのもとに辿り着いた。
見えない壁に阻まれて、
中に入ることはできないが。
塔に侵入した盗人と違って
オレが素晴らしいからだな!
デュース
デュース
もしかして……逸話の盗人と張り合うために
ここまで登ってきたんですか?
バルガスそんなわけないだろう!
お前たちにこれを持ってきたんだ。
デュース
デュース
これは……ロープ?
バルガスああ。先ほどハウルが運動と言っていたな。
間に合ったようで何よりだ。
『塔の姫』の行動を真似るのなら、彼女が日ごと
励んだ運動……クライミングは欠かせんぞ!
クライミング?
バルガスオレは輝石の国の出身。
『塔の姫』の逸話は地元にも伝わっている。
姫が暮らす部屋の天井はとても高い。彼女はそれを
利用して、日ごとクライミングに励んだ。
しかし、今のお前たちを見るに
ロープは不要だったかもしれないな。
なにせ彼女が使ったのはロープではなく、
毎日入念に手入れしていた長い……

クロウリー
バルガス先生!!
バルガスあっ、学園長!!

クロウリー
図書館の壁をよじ登らないでください!
さっきそこの4人にも、危ないので
窓からは出ないようにと強く言って聞かせたんです。
先生がもっと危ないことをしてどうするんですか。
真似する人が出たら大変でしょう!!

リドル
誰もバルガス先生の真似をできるとは
思いませんが……。

クロウリー
それに、まだまだ仕事は山積みですよ!
ほら、早く下りて!!
バルガスちょっ、引っ張ったら
余計に危ない……危ないですって!
いいか、お前たち。クライミングだ!
しっかりと準備運動をしてから取り組むんだぞ!
デュース
デュース
なんだったんだ……?

カリム
あっはっは、賑やかだったなぁ。
ジャック
ジャック
一口に運動っていってもいろいろあるからな。
詳細がわかったのは収穫だったぜ。

リドル
バルガス先生が持ってきたロープは
十分な強度がありそうだ。
かくれんぼと掃除がおわったら、
クライミングにも挑戦してみよう。

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